eスポーツチームのスポンサー契約書の条項例(ひな型)

eスポーツチームの「スポンサー契約書」の条項例(ひな型)をご紹介します。

第1条(目的)

本契約は、乙が運営するeスポーツチーム「○○」(以下、「チーム」という。)に対する甲の協賛と、契約期間中に甲が享受することができる特典等についての詳細を定めることをその目的とする。

第2条(契約の成立、協賛金の支払)

1 本契約は、甲による申込の意思表示に対し、乙が承諾の意思表示をしたとき(甲および乙が本契約書に署名(記名)押印したとき)に有効に成立する。

2 甲の申込口数は○○口とし、甲が乙に支払う協賛金の金額は、1口10万円(消費税等別)に甲の申込口数を乗じて算出される金額とする。

3 甲は、前項の協賛金を、乙が甲に発行する請求書を受領後速やかに、乙指定の金融機関口座に振込む方法により支払うものとする。なお、消費税等および振込手数料は、甲の負担とする。

第3条(協賛特典)

1 協賛金が甲より乙に支払われた後、下記各号の規定にしたがいそれぞれの特典を享受することができるものとする。

(1)サイトリンク権

甲は、チームの公式ホームページ内のスポンサーページにおいて、甲の名称を掲載し、かつ甲のホームページのリンクを掲載することができるものとする。但し、当該掲載にかかる甲の名称の大きさおよび位置については、乙が自己の裁量により決定するものとし、甲は、当該名称の大きさおよび位置について、乙に対し何らの異議をとなえないものとする。また、甲は、甲の名称が上記スポンサーページに使用されることにつき、予め同意するものとし、乙に対し何らの権利主張を行わないものとする。

(2)ポスター社名掲載権

甲は、チームのポスターに、甲の名称を掲載することができるものとする。但し、当該ポスターに掲載される甲の名称の大きさおよび位置については、乙が自己の裁量により決定するものとし、甲は、当該名称の大きさおよび位置について、何らの異議をとなえないものとする。また、甲は、甲の名称が上記ポスターに使用されることに予め同意するものとし、乙に対し何らの権利主張を行わないものとする。

(3)スポンサー呼称権

乙は、甲がチームのスポンサーであることを広報・広告活動において明示することができる権利(以下、「スポンサー呼称権」という。)を甲に許諾(第三者への再許諾権は含まれない。)する。但し、甲は、当該スポンサー呼称権を行使する場合、「甲は○○を応援しています」等、特定される呼称の表示で、かつ甲の広報・広告活動に限ってのみ行使できるものとする。また、その行使の方法は、甲の商品チラシ、カタログ等の広告宣伝物(以下、まとめて「広告宣伝物」という。)における行使に限られ、商品自体に行使することは出来ない。

イ 甲は、広告宣伝物にチームのスポンサーであることを明示する際には、当該行使内容の全てにつき、予め乙に提示し、事前に乙の同意を得なければならない。

ロ 甲のスポンサー呼称権の行使は、日本国内での行使に限られる。

ハ 甲が本号以外の方法により、チームのスポンサーであることを明示することを希望する場合、当該行使目的、行使態様等を明らかにした上で乙の事前の同意を得る必要があり、当該同意を得たときに限り、行使することができる。

ニ 乙は、甲のスポンサー呼称権の行使が第三者の権利を侵害しないことについて、何らの保証をするものではない。

(4)ロゴ使用権

 乙は甲に対し、チームのロゴを、甲の広報・広告活動に使用できる権利(以下、「ロゴ使用権」という。)を許諾(第三者への再許諾権は含まれない。)するものとする。但し、甲は当該ロゴを押の広告宣伝物にのみ使用するものとし、商品自体に使用することは出来ない。

イ 甲は、乙が別途指定するロゴデザイン(色、形状等を含む)・大きさの仕様でロゴを使用するものとする。

ロ 甲は、広告宣伝物においてロゴを使用する際には、当該使用内容の全てにつき、予め乙に提示し、事前に乙の同意を得なければならない。

ハ 甲のロゴ使用権の使用は、日本国内での使用に限られる。

ニ 甲が本号に規定される方法以外の方法によるロゴの使用を希望する場合、当該ロゴの使用目的、使用態様等を明らかにした上で乙の事前の同意を得る必要があり、当該同意を得たときに限り、当該使用をすることができる。

ホ 乙は、甲によるチームのロゴ使用が、第三者の権利を侵害しないことについて、何らの保証をするものではない。

へ 乙は、チームのロゴに関する商標権、その他の知的財産権が権利化されること、および権利化後の有効性について何らの保証をするものではない。

(5)選手集合写真使用権

甲は、チームに所属する選手の集合写真を甲の広報・広告活動に使用する事が出来るものとする。但し、甲は選手の集合写真を甲の広報・広告活動以外の如何なる目的にも使用してはならず、かつ乙が指定する内容および条件にて使用することに予め合意する。

(6)パーティー参加権

甲は、乙が主催するパーティー等のクラブ行事へ参加することができる。なお、当該参加の具体的内容および参加費については、別途乙が指定するものとする。

第4条(禁止事項)

甲は、以下に定める事項に該当する行為を行ってはならない。

(1)チームの設立あるいは活動趣旨に反する行為をすること、またはするおそれがあること。

(2)暴力団を始めとする反社会的勢力と関係を有すること。

(3)公序良俗に違反する行為をすること、またはするおそれがあること。

(4)チームの呼称、ロゴ、その他の標章を政治目的、政治活動、選挙活動、政党活動のために使用すること。

(5)チームの呼称、ロゴ、その他の標章を、乙の同意なく特定の社会目的、社会的活動、団体活動のために使用すること。

(6)乙、他の協賛者、チーム、選手、ファン等の関係者の名誉、信用、人格的あるいは財産的利益、業務の遂行を害する行為をすること、もしくはこれらの関係者と利益の相反する行為を行うこと、またはこれらをするおそれがあること。

(7)その他乙が合理的理由に基づき同意しない行為。

第5条(権利帰属)

1 乙が甲に対し提供する各種提供物に関連する著作権、特許権、商標、意匠権、ノウハウ並びにその他のすべての知的財産権は、全て乙に帰属するものとする。

2 甲は、第3条によって認められた特典以外の権利の利用を行うことは出来ない。

第6条(権利義務の譲渡等の禁止)

甲および乙は、事前に相手方の書面による承諾を得ない限り、本契約により生ずる一切の権利義務の全部または一部を第三者に譲渡し、承継させ、もしくは担保に供してはならないものとする。

第7条(秘密保持)

1 甲および乙は、本契約の遂行上知り得た相手方の技術上、業務上の情報ならびに口頭、書面、または電磁的方法の如何を問わず、相手方より開示の際に秘密である旨を明示して開示された技術上、営業上の情報(以下、「秘密情報」という。)を、秘密として保持するものとし、相手方の書面による事前の承諾を得ることなしに、乙の関連会社を除く第三者に開示、漏洩してはならないものとする。但し、次の各号のいずれかに該当するものは除く。

(1)甲または乙が相手方から開示を受けたときに、既に自ら所持していた情報

(2)甲または乙が相手方から開示を受けたときに、既に公知または公用であった情報

(3)甲または乙が相手方から開示を受けた後に、自己の責に帰すべき事由によることなく公知または公用になった情報

(4)甲または乙が相手方から開示を受けた後に、開示された情報と関係なく独自に開発した情報

(5)甲または乙が第三者から秘密保持義務を負うことなく合法的に入手した情報

(6)裁判所、行政機関、金融商品取引所より開示を要請された情報。かかる場合、当該当事者は、相手方に対し法律上または規則上認められる範囲内で相手方の秘密情報を公的機関に開示することを事前に通知し、秘密情報開示の差止命令または秘密情報の公開防止に必要な手続きをとる機会を与えなければならない。また、当該当事者は、当該秘密情報の秘密性に即した取扱いがなされるよう、公的機関に要請しなければならない。

2 甲および乙は、秘密情報を本契約の履行のためにのみ使用するものとし、その他の目的のために使用してはならない。

3 甲および乙は、本契約の履行に合理的に必要な範囲内でのみ秘密情報を複製または複写することができる。本項にもとづき複製または複写をした場合には、当該秘密情報に付された秘密である旨の表示を複製物または複写物に付さなれければならず、当該複製物または複写物も、秘密情報として取扱わなければならない。

4 甲および乙は、本契約が終了した場合(解約された場合も含む)、または相手方から要求があった場合、相手方の指示に従い、秘密情報にかかる書面、電子媒体、設計図、試作品その他秘密情報の一部または全部が表示され、もしくは化体した一切の物(複製物または複写物を含む)を直ちに相手方に返還または廃棄しなければならない。

第8条(解約)

1 甲および乙は、相手方が本契約の各条項に違反し、相当の期間をおいて催告したにもかかわらず債務の本旨に従った履行をしないときは、本契約の全部または一部を解除することができる。

2 乙は甲が次の各号の一に該当した場合、何らの催告なしに直ちに本契約の全部または一部を解約することができる。

(1)第4条に定める禁止事項に該当する行為を行ったときまたは行うおそれがあると認められる合理的な事由があるとき

(2)自ら振り出し、もしくは引き受けた手形または小切手につき、不渡り処分を受ける等支払停止状態に至ったとき。

(3)監督官庁より営業の取消し、停止処分を受けたとき。

(4)第三者より仮差押、仮処分、差押、強制執行もしくは競売の申立または公租公課の滞納処分を受けたとき。

(5)破産、特別清算、民事再生手続もしくは会社更生手続の申立を受け、または自らこれらを申立てたとき。

(6)解散、合併、営業の全部または重要な一部の譲渡等の決議をしたとき。

(7)本契約締結後、甲の議決権付株式の過半数を第三者が直接的または間接的に取得したとき、その他甲の経営に関する支配権を第三者が取得したとき。

(8)前各号の一に該当するおそれがあると認められる合理的な事由があるとき。

3 前2項に定める解約権の行使は、相手方に対する損害賠償請求を妨げない。 

第9条(返還)

1 本契約の有効期間中に、乙の責めに帰すべき事由により甲が本契約の全部を解約した場合、乙は甲より支払われた協賛金のうち、当該解約の時点から、本契約の有効期間の未経過分に相当する金額を日割計算により甲に返還するものとする。なお、乙から甲へ返還される協賛金に利息は付されないものとする。

2 前項の規定を除き、乙は甲より支払われた協賛金の一切を甲に返還しない。

第10条(契約期間)

1 本契約の有効期間は、第2条第1項に定める本契約の成立日から、直近で到来する12月31日までとする。

2 第5条1項、第6条、第7条、第9条、第11条、第12条の規定は、本契約が期間満了による終了した後または本契約が解約された後においても、なお有効に存続するものとする。

第11条(本契約終了後の措置)

1 甲は、本契約が期間満了により終了もしくは理由の如何を問わず解約された場合、直ちに第3条に基づき甲に許諾されたそれぞれの権利の使用を停止しなければならないものとし、乙は、甲に許諾した各権利を失効させることができる。

2 本契約が期間満了により終了もしくは理由の如何を問わず解約された場合、甲は、直ちに第3条に基づき製作した広告宣伝物から、甲の費用にてチームのロゴを取り外し、または取り外すことができない場合は、広告宣伝物を甲の費用にて廃棄するものとする。

第12条(協議)

1 本契約に定めなき事項または本契約の各条項に関して疑義が生じた場合には、甲および乙は誠意をもって協議の上解決を図る。 2 前項の協議を行うことができず、または協議が調わない場合で訴えを提起する場合、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

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この記事を書いた人

〔経歴〕
京都大学 大学院法学研究科 法曹養成専攻修了

〔資格〕
弁護士
公益財団法人日本スポーツ協会公認スポーツリーダー

〔所属団体〕
日本弁護士連合会
京都弁護士会
中小企業法律支援センター運営委員会

〔メッセージ〕
日々努力と研鑚を重ね、常にプロフェッショナルとしての気概を持って、一つひとつの案件に誠実に取り組んで参ります。クライアントの皆様の具体的状況を的確に把握して深い洞察を提供し、皆様からの信頼により一層応えられるように尽力いたします。

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